腹を満たすほど、食欲はふくらむ

食べたいという感覚は
空腹だけで生まれているわけではない

お腹を満たしても
また何かを食べたくなることがある

甘いものを食べる
濃いものを食べる
刺激のあるものを食べる

そのたびに満たされたように感じても
食べたいという反応は
静まるどころか
少しずつふくらんでいくことがある

腹を満たすほど
食欲はふくらむ

それは
身体が足りないからではなく
心が次の刺激を覚えているからかもしれない

足すほどに
また足したくなる

満たすほどに
まだ足りないような気がしてくる

食べたいという感覚の中には
栄養を求める身体の声と
刺激を求める心の動きが
重なっている

その重なりを見ないまま
ただ食べたいものを足していくと
食はだんだん重くなる

静整食は
その足し算を少し止める

特別なものを食べるのではなく
余分な刺激を減らし
身体が保てる食に戻していく

すると
食べたいという反応は
無理に抑えなくても
少しずつ静かになっていく

我慢しているのではない

欲を叩いているのでもない

ただ
食べるものを整えることで
食べたいが
自然に鎮まっていく

食欲を消すのではなく
食欲がふくらみ続ける流れから
少し離れる

静整食は
腹を満たすためだけの食ではなく
食べたいという反応を
静かに観るための食でもある

今日は
食べたいが
少しずつ鎮まっていくのを

ただ観ていた