今日は河川敷に散歩に出かけた
そこには無数のモンシロチョウが飛んでいた
何をするでもなく
ただその羽ばたきを眺めていた
ふと気づいた
この視界の中には
目に見えるモンシロチョウよりも
はるかに多くの生命がいる
草の中にも
土の中にも
水の中にも
無数の生命が
それぞれの今日を生きている
そして自分も
その中のひとつだった
人として生きることも
モンシロチョウとして生きることも
今日を生きていることに変わりはない
人間は生きる意味を考える
何のために生きるのか
何を成し遂げるのか
何を残せるのか
けれど
生命が生きることに
意味は必要なのだろうか
モンシロチョウは
ただ羽ばたいていた
ほかの生命も
それぞれの営みを続けていた
そこに意味を求めていたのは
自分の思考だけだったのかもしれない
自然の中にいると
心が穏やかになることがある
それは自然が
何かを与えてくれるからではなく
自分もまた
この世界の一部であることに
気づくからなのかもしれない
何かを得たわけではない
何かを失ったわけでもない
ただ無数の生命を眺めていた
それだけなのに
不思議と穏やかだった
世界は何も変わっていない
変わったのは
世界の観え方だけだった
